心を伝える

私は日本人であって、外国語に詳しくはない、詳しくないどころか、全くと言っていいほど分からない。
ましてや、翻訳するとなると、これは相当頑張らねばならない。しかも外国語には日本語にない言葉、日本人なら不快感を覚えるだろうと思われる言葉が普通に使われていたりする。
これを直訳してしまえば、作者の心は読者に伝わらない。
和訳一つで、面白くも、つまらなくもなるのだから。

かつて聖書を日本語訳した時に「god is love」、神は愛なりという箇所で、翻訳した牧師は困ってしまったと聞いている。当時の日本では、愛という表現はなかなか受け入れ難い物があったからだそうだ。
牧師は考えに考え抜いて「神は大切に思うなり」と訳したそうだ。
大切=愛
原文の意味を日本人向けに訳す。
難しい作業であると思われる。でも、この牧師は間違いなく日本人に伝えわる和訳をしたと思う。

日本語にはたくさんの言い回し、そして、情感を伝えうことができる「漢字」という武器がある。
読者のことを考え、作者の心を伝える方法は日本語には溢れているのだ。
最近はカタカナ言葉が増えてきて、日本語の持つ情感が伝わりにくくなっているような気がするが、カタカナ言葉も日本語も上手に取り入れることが、読者に伝わる翻訳と言えるのではないだろうか。

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